津田梅子~お札になった留学生~明治4年、6歳の津田梅は尊敬する父・仙(伊藤英明)のすすめで、日本初の女子留学生としてアメリカに渡ることになった。当時の日本には女性が質の高い教育を受けられる場がなく、優秀な男性を育てるためには母親にも教養が必要だとする北海道開拓使の肝いりで、女子留学生の派遣が決まったのだ。梅のほかには14歳の吉益亮と上田悌、11歳の山川捨松、9歳の永井繁がおり、メンバーの中で最も幼いのが梅だった。仙から「国の期待を背負っていることを忘れるな」と諭された梅子は、小さいながらに母・初(内田有紀)ら家族と離れる寂しさをこらえ、使命を胸に刻んで渡米する。
アメリカで学びはじめて1年後、目の病気にかかった亮と激しいホームシックに襲われた悌の帰国が決まった。やさしい性格の亮を慕っていた梅は大きなショックを受けるが、父の言葉を思い出し、涙をこらえて留学を続ける。そんな梅を何かとサポートしたのは、のちに初代文部大臣となる森有礼(ディーン・フジオカ)だった。